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副甲状腺機能低下症の患者さんと
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生活上の注意点

副甲状腺機能低下症の経過

副甲状腺機能低下症は一過性の場合を除いて治療を生涯続ける必要がありますが、治療を継続して血液中のカルシウム濃度をコントロールできれば、低カルシウム血症の症状はほとんどみられなくなります。

治療中は腎臓の合併症に注意

治療中は腎臓の合併症に注意

一方で、何らかの理由で血液中のカルシウム濃度が十分にコントロールできない場合、低カルシウム血症の症状が現れることがあります。また、治療を継続する中で高カルシウム血症や高カルシウム尿症を発症し腎臓の合併症(腎石灰化、尿路結石、腎機能低下) が出る可能性があるため、注意が必要です。

治療中に気をつけたいこと

  • 治療中は、血液検査で血液中のカルシウム濃度やリン濃度を測定して治療の効果を把握したり、尿中のカルシウム濃度を測定したり、腎機能の低下や腎石灰化(腎臓にカルシウムが溜まること)、尿路結石などの合併症を確認したりする必要があります。定期的に医療機関を受診しましょう。
  • 処方された薬を自己判断で中断したり、薬の量を勝手に増減したりしないでください。低カルシウム血症や高カルシウム血症の症状が現れたり、腎機能が悪化したりする可能性があります。医師や薬剤師の指示を守りましょう。
  • 日頃からカルシウムやビタミンD(治療薬で処方される活性型ビタミンDとは異なります)が不足しないよう、食事を通じて摂取を心がけます。カルシウムは成人男性で1日あたり750 mg~800 mg・成人女性で1日あたり600 mg~650 mg、ビタミンDは成人男女ともに1日あたり9.0 µg(360 IU[国際単位])を摂取するよう推奨されています1)。また、腎臓を保護するために適度な水分補給を心がけ、リンを多く含む食品(ハム、するめといった加工食品など)や塩分を過剰に取らないよう意識しましょう2)
  • 運動をすることは大切です。ただし、運動の強度によってはしびれ、こわばり、けいれん、こむら返りなどの症状を誘発してしまうことがあるので、気になる症状が出た場合は主治医に相談しましょう。
カルシウムが多く含まれている食品 ビタミンDが多く含まれている食品
リンが多く含まれている食品

ドクターからのメッセージ

副甲状腺機能低下症は低カルシウム血症をきたす病気ですが、ビタミンDを必要以上に摂取する必要はありません。「ビタミンDを取らなければ」と自己判断でサプリメントなどから過剰に摂取してしまうと、高カルシウム血症の症状が現れたり、高カルシウム尿症を発症して腎機能の低下に陥ったりする可能性があります。

治療中に処方された薬や日頃の食事とは別に何か摂取する際は、医師の指示を仰ぎましょう。

妊娠中・授乳中における副甲状腺機能低下症の患者さんの管理

妊娠中・授乳中は血液中のカルシウム濃度を定期的にモニタリングします。特に妊娠中は流産や早産のリスクを避け胎児へできる限り影響しないよう、低カルシウム血症および高カルシウム血症を予防します3)。妊娠中は推奨される治療法も限られるため3)、妊娠が分かったら主治医や産婦人科医とよく相談しましょう。

  • 1)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html新しいウィンドウを開く
  • 2)Aliya A.Khan,et al.Standards of care for hypoparathyroidism in adults: a Canadian and International Consensus.Eur J Endocrinol. 2018 Dec 10;180(3):P1-P22.
  • 3)Aliya A.Khan,et al.Evaluation and Management of Hypoparathyroidism Summary Statement and Guidelines from the Second International Workshop.JBMR vol37(12),2022

監修:東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 准教授 槙田 紀子 先生

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